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オイスターバーブロン銀座店ブログ
BELON銀座店 8月のおすすめ ~ワインのお供に~
台風を境に、気持ち暑さが和らいだ気がします。
先月末からの酷暑に慣れすぎてしまった為か、今日は風が涼しく感じます。
そんな残暑(?!)と美食の季節『秋』に向けての銀座店のオススメ、ワインのお供のご紹介です。
まず一品目は
『焼きナスのシェリーヴィネガーマリネ』
長茄子を特別な網でじっくり焼くことで茄子の甘さを引き出しています。
シェリーヴィネガー薫るちょっと大人な一品。銀座で採れた蜂蜜が隠し味。
さっと削ったペコリーノチーズが爽やかなマリネにちょうど良い塩気と円やかさを加えてくれます。
合わせるワインは、、、
もちろんシェリーのマンサニージャや日本酒、リオハの軽めのクラシカルな白なんか良さそうです。
二品目がこちら、
『スルメイカのイカスミフリット』
サクッとした食感から現れるジューシーな肉汁とプリプリの刻んだイカ。
フワッと残るモチモチ感がしっかりまとめてくれます。
『スルメに七味唐辛子とマヨネーズ』をシェフの遊び心でアレンジした、
『パプリカパウダーのかかったアイオリソース』がとても合います。
これは、、、やはり生ビールになってしまいますが、
ワインでしたらイタリア、マルケ州の軽いヴェルディッキオ。
クリスプなテクスチャーとちょっとした塩気と心地よい苦味がフィットしそうです。
是非、生牡蠣の次のワインのお供にお試し下さい♪♬
Par UTPN
『Chateau Doisy-Daëne Sec』なかなか、ガストロノミックなワインです!!
本日は8月のプレミアムなワインのご紹介です。
『シャトー・ドワジデーヌ セック』
ソーテルヌ地区バルザックで育ったソーヴィニョン・ブラン。
ボトリティスがつく前の良質な葡萄のみをアロマのベストタイミングを狙い、選定して造られいます。
もちろん辛口白なのでバルサックは名乗れずボルドー・ブランとなる訳なのですが、
さすが故デュブルデュー教授のDNAを受け継ぐシャトーという事で
ソーヴィニョン・ブラン100%で造られています。
ソーテルヌでソーヴィニョン・ブラン100%と聞くと、ちょっと不思議な感じがしてしまいますね。
完熟したマンゴーやパッションフルーツの様なリッチなアロマ。
ソーヴィニョン・ブラン特有のグリーントーンは一切感じられなく、
むしろ、リンゴの蜜やアカシヤの花の蜜を感じます。
果実の熟度の高さと収穫のタイミングの素晴らしさ、技術力の高さを否応なしに感じさせます。
イキイキとした、硬質で奥に伸びる豊富な酸が香りのボリュームとあいまって、
ピンと張った細い糸に絶妙なバランスで平衡を保ってしているか様なバランス感。
凛とした張りのあるテンションと、どこまでも伸びる孤高の余韻を感じさせます。
さすがバルサック二級シャトーの辛口白という仕上がりのワインですが、
ちょっとワンランク上のワインです。
思いっきりガストロノミックなワインなので、ここはオイスターバーとして『岩牡蠣』を合わせたいと思います。
レモンの役割はワインが十二分に果たしてくれるので、フランスのお塩、ゲランド塩を添えます。
ミネラル豊富で旨味をハッキリと感じるブルターニュの海のお塩です。
岩牡蠣の持つ旨味、磯の香りをより強くさせ、
岩牡蠣特有のやや混濁としたクリーミーさにはっきりとした輪郭をつけます。
岩牡蠣の味わいを一回りボリュームアップさせ、このワインとお楽しみ頂きたい思います。
是非、BELON 銀座店でお試し下さい♪♬
Par UTPN
ブルゴーニュワイン高騰に悩む飲食店の強い味方『Saint-Romain』♪♬
最近あまりの暑さでマスクをしている方も減りました。
電車、通勤ラッシュの中でさえも感じます。
このコロナ渦を通して世界が大きく変わりました。
生活サイクルだけではなく、我々ワイン業界でも進行形で変わりつつあります。
もちろんコロナだけではなく、ウクライナ戦争による輸送難や燃料費高騰、
もちろん最近多々話題になる温暖化による影響と、それに向けた対策の為の様々な経費高騰。
そして、円安の影響も大きいです。
コロナの復活から出遅れた日本は世界市場での存在感も弱くなってしまい、相場の弱体化もあいまって、
ブルゴーニュを筆頭に、ボルドー、シャンパーニュとブランド力のある産地全において、後手をふんでしまい、
高騰、むしろ、手に入らないという事象にはまり、
特にブルゴーニュはとんでもない値上がりに直面しています。
この秋、酒税法改定も控えており、
インポーターさんからもらっている現段階の資料だけでも恐ろしい値上がりが確定しています。
ムルソーの村名クラスがかつてのグラン・クリュクラスの価格になっており、
グラン・クリュとなると、もはや『え、、、?!』と耳を疑う価格になってしまっています。
そんな中、昔より値は上がっているのですが、
注目度が低いのか、なんとか手に届くのがこちら、
『コート・ド・ボーヌ』の『サン・ロマン』です。
コート・ド・ボーヌの中でも最も斜面上部、標高400mに位置する村なので、
標高による冷涼な気候を活かした、溌刺とした酸とキリッとしたミネラリティが下支えする産地です。
温暖化の影響がプラスに働き、実もしっかり熟す様になり、一時、注目された産地なのですが、
最近、値上がりに目を奪われがちで、ちょっと忘れ去られてしまっている気がします。
こちら『ジョセフ・ドルーアン』の『サン・ロマン』、やや軽めですが、
一瞬ムルソーを彷彿させるリッチなクリーミーな香りに、
アオサ海苔の様な磯の香りが感じ取られます。
樽由来のクリームっぽさがあるワインなので、
生牡蠣というより、火を入れて、
フライの様なサクッとした食感よりも、フリットの様なフワッとした食感で、
香りを合わせて、アオサを混ぜた衣で揚げた牡蠣のフリットをお塩で、、、なんかいかがでしょうか?
今度料理長に相談してみようと思います♪♬
par UTPN
すっきり、爽やか、ドライでライト!、、、だけではないんです!
思い出のマリアージュ
今日はチーズのご紹介をしたいと思います。
僕のとっておき、秘蔵のチーズ
『イエトスト』です!
ノルウェーのチーズで『スキークイーン』の別名でも流通しています。
銀座店でしばらくリストインしているので、もはや秘蔵ではなくなってしまっているのですが、
まだまだ知名度の低いチーズでもあります。
山羊乳のホエイ、バターミルクを煮詰めてクリームを加え整えた、
アジアでたまに見られる加熱濃縮法によるチーズで、ヨーロッパでは珍しい独特なチーズです。
食べるとビックリ!
見た目通り、、、
まさに『キャラメル』!!!
このチーズに出会ったのが今から10年くらい前。
まだまだ、まだまだ、ワイン初心者で地元のワインバーに通って、
遅くまでマスターにワインについてあれこれ質問攻めしていた頃。
『イエトスト』という聞いたことのないチーズが黒板にあったので、
マスターに『それ、なんですか?』と聞いてみたら
『キャラメルみたいな面白いチーズだから食べてみてよ』と言われ注文したのが出会いでした。
それまで持っていたチーズに対する概念が完全に崩れ、兎に角、その味に感動したのを覚えています。
たくさんおかわりしたなー、、、
その時飲んでいたのが南アフリカ、スワートランドの濃厚なシラーズ。
最高の、衝撃的なマリアージュでした。
以来、僕のなかで、イエトストを食べるとつい南アフリカのシラーズを飲みたくなってしまいます。
『思い出のマリアージュ』というやつですね。
なので銀座店では南アフリカのシラーズをしっかりグラスでご用意、笑
南アフリカのシラーズに限らなくても非常に濃厚な赤と相性の良いチーズ。
あなたでしたら、どんな思い出を作りたいですか?
Par UTPN
新酒の季節にはまだ早い。。。
あいにくの天気ですが、7月になりました!
7月といえば夏!夏休みはもうすぐそこです!!!
ちょっとくらい曇ってても、なにかを期待したくなってしまう、ワクワク感のある季節がやってきました。
さて、本日は銀座店の新しいグラスワインのご紹介です。
ジョセフ・ドルーアンの『ボジョレー・ヴィラージュ』です♪
ボジョレーの季節はまだまだ先でしょ?
、、、という声も聞こえてきそうですが、
このボジョレー、ヌーボーではない、ブルゴーニュのピノ・ノワールの様に造られた、
変な言い方かもしれませんが、『普通のボジョレー』です。
ボジョレー・ヌーボーというと、、、
『ガメイという葡萄が使われていて、
カーボニック・マセレーションという製法で造られた、
酸味が穏やかでタンニンがスムースの早飲みワインで、バナナの香りが特徴的、、、』
といった感じで、
ちょっとワインに興味のある方でしたらみなさん答えられるくらい浸透しているワインだと思います。
では、ヌーボーではないボジョレーは?と聞くと、
飲んだことどころか、存在さえ知らない方もいたりします。
5、6年前位でしょうか、
『ガメイってCOOLだよね!!!』
、、、と、ガメイが世界的に流行したのですが、最近はめっきり聞かなくなってしまいました。
しかし、ここは、世界でもっともボジョレー、ガメイを愛する民族として、
是非多くの方に味わって頂き、その魅力を広めて頂きたいなとも思ったりもします。
ガメイというと、ピノ・ノワールとは親子の関係があるだけあって、
ピノ・ノワールに近いイチゴの香りがはっきりと、より強く感じます。
ブルゴーニュのピノ・ノワールが洗練された、透明感のあるタイプでしたら、
ガメイはやや素朴な、土っぽさが加わった様な、どこか野性的。
親しみやすさを感じる、肩を張らずに気楽に楽しめるワインです。
暑い日にはちょっと冷やして。
瑞々しい飲み口でのどの乾きを癒しつつ
さらっとしたタンニンで口中をスッキリ。
是非、この機会に、『普通の』ボジョレーを楽しんでみませんか?
par UTPN
焼き牡蠣に合わせてバルデオラスのゴデーリョを♪♬
先日に続き、スペインのワインのご紹介です。
ガルシア地方、沿岸のリアスバイシャスから東に進んだ奥地、
『バルデオラス』のワインです。
最近少しずつ知名度を上げてきた土着品種
『ゴデーリョ』から造られているワインです。
あのジャンシス・ロビンソンも
『スペインのピュリニーの様だ』
とも表現しているお気に入りのブドウ品種の様です。
柑橘から白桃様な香りに火打ち石やヨード香が加わる多層的なアロマ。
味わいに張りがあり、ブルゴーニュ的な締めつける様な強さではなく、
軽く口中をグリップする様な苦みと塩気を伴うのワインです。
果実の熟度の高さと張りのある酸、しなやかさを合わせ持つ、バランスの良いスタイルです。
ガルシア地方、特にリアスバイシャスは魚介で有名な地方なので、
生の魚介などには、当然、、、
『リアスバイシャス』!!
となるのですが、
焼いたものなど、火の入った魚介にはこちら『バルデオラス』のワインを合わせるそうです。
ブロン銀座店でしたら、せっかくなので焼牡蠣三種盛と楽しんで頂きたいと思います♪
par UTPN
生牡蠣に合わせてクラシカルなリオハの白を♪♬
今月のBELON銀座店のおすすめワインがこちら!
スペイン クネ社が『リオハ』の地で造る
『モノポール クラシッコ』です!
スペイン リオハと言えば、ワインの好きな方でしたら皆さんご存じ、スペインきっての大産地です。
実はこのリオハの産地、とあるMWの研究によると世界で4位、
ワイン市場の最先端イギリスでは2位のブランド力、要は、信頼度を誇る産地として選ばれています。
そして、このクネ社の『モノポール クラシッコ』、
その名前『クラシッコ』にある、かつてのスペインで流行ったのスタイルの復刻版でもあります。
1910年代、シェリーが非常に人気あり、
シェリーを混ぜた白ワインや、シェリー樽で醸造・熟成されたワインが当時造られていたそうです。
実は、シェリーなどの酒精強化ワイン、キリッとしてドライ、
フィノやマンサニージャは生の魚介とも相性が良いのですが、
シェリーなどの酒精強化ワインはワインの持つ鉄イオンの電荷が変わる為、魚介の脂肪酸と反応しにくくなり、
生臭さを発生する物質が抑えられるという化学的な裏付けもあったりもします。
そんなこの『モノポール クラシッコ』、
熟成をシェリー(マンサニージャ)樽で行っており、
仄かなシェリー香りや塩気を感じるキリッとしたドライなワインに仕上がっています。
じめッとした、これからの梅雨の季節にぴったり、
生牡蠣と一緒にキリッとさっぱり、リオハの白はいかがでしょうか?
par UTPN
『私の体は泡で出来ている』
昨日、シャンパーニュメゾン『ヴェルジニーT.』のテイスティングセミナーがあり参加してきました。
当主ヴィルジニー・テタンジェさんは
シャンパーニュ『テタンジェ』の社長クロード・テタンジェさんと
『パイパーエイドシック』のオーナーキャサリン・デ・スアレス・ダウランさんの娘という超良血。
競走馬でいうところのシャンパーニュの『キングヘイロー』といったところでしょうか。
インポーターさんもまだ取り扱い始めて半年ほどですが、
すでに得ている評判の良さと今後の可能性を感じての今回の企画との事でした。
スタイルは100%マロなのに伸びやかで噛める様な芯のある酸。
肉付きの良いリッチなタイプとは正反対、
ただ軽快さとは違う一種の心地よい瑞々しさのある味わいでした。
特にミレジメ2009年のブリュット・ナチュールは
ドザージュ『0』の鋭角さを全く感じさせない、シャープなのに心地の良い、クリスプな味わい。
ドザージュの必要性を一切感じさせない調和のとれた味わいでした。
5つのキュベをテイスティングしたのですが、
スタイルの一環した、つい楽しくなるような明るさを感じるシャンパーニュでした。
ヴェルジニー・テタンジェさんは兎に角エネルギッシュで熱意に満ち溢れている方で、
シャンパンを飲んでいるから私はこんなに明るくて元気なんだ、、、
(単に酔っぱらっているだけだろ!)とか
シャンパンには品種構成からブラン・ド・ブランやブラン・ド・ノワールやロゼ、
そしてドザージュで様々なスタイルがあるから、
朝クロワッサンと一緒にからアフタヌーンティー代わり、そしてディナーと一日中飲める、、、
(アル中か!)とか、、、
しまいには、
私の血は泡で出来ている、、、
(川嶋なおみか!)
と、常に突っ込みどころ満載の方でしたが、
非常に有意義で、今後のメゾンの躍進を感じることのできたセミナーでした。
par UTPN
北海道『昆布森』とミュスカデのペアリング♪♬
BELON銀座店では北海道『昆布森』の牡蠣を始めました。
大振りで濃厚、クリーミーな牡蠣です。
『濃厚な牡蠣には濃いワイン』
強さに強さで合わせるのはセオリーの一つではありますが、
僕のオススメはフランス、ロワールのミュスカデです。
ライトでさっぱりしているとされるワインです。
牡蠣の味わいをカテゴリー分けする際、味の濃淡ももちろんありますが、
『味の質』というものに着目しています。
まずはワインと一緒でアタック。
簡単に言うと味わいの強さ、【濃淡】です。
次に【旨味寄り】か【甘味寄り】かで分け、
そこに旨味の中ある一種の【えぐみや雑味】の様なヨード香を伴う味わいのボリュームを加え、
味わいの系統を判断します。
そして【テクスチャー】。さっぱり~クリーミーで分類分けし、
最後にワインと合わせてどの様な方向性で味わいを楽しむかを総合的に判断し決定します。
北海道の牡蠣はクリーミーではあるのですが、
甘味というより意外と味わいはドライで旨味が強い傾向があります。
ミュスカデはスッキリしたワインなのですが、
シュール・リーという澱と一冬寝かそ製法をとり、旨味とコクが出ます。
それが牡蠣の旨味を引き立て、ワインのコクと牡蠣のクリーミーさが調和し、爽やかな余韻をもたらします。
こんな感じでペアリングを考えたりするのが面白くもあり、
ソムリエの各々の個性がでて面白いところでもあると思います。
par UTPN